株式投資を始めてから投資プラン、投資シナリオ、投資アイディアというものが、何よりも重要であることを知りました。
これはビジネスレベルではいつも私が大切にしてきたことで、戦略を描く上では、プラン、シナリオ、アイディアを非常に大切に生きてきました。
しかし、株式投資を始めたばかりの頃の私は、投資にプランやシナリオ、アイディアを描くことなく、上がりそうだと思ったら買い、下がりそうだと思ったら売る、ということを繰り返していました。
そして、途中で気がつきました。
確かに予想が当たることは多かったのですが、
はて、私は一体どこで利食いをすればよいのか、
たいていの場合、予測が的中した後の行動で失敗をしていました。
例えば、上がると思った銘柄が翌朝上がり、利食いをした。
しかし、実際は、翌日の朝からさらに大引けにかけてその2倍も上昇した。
実際には、翌朝までの上昇よりも朝から大引けまでの上昇幅の方が高かったわけです。
一方、翌朝下がったので損切りをした。
しかし、当初の予想通り、一度下げたその日の翌日には大幅な上昇を始めた。
これでは、損を無駄に確定させたり、伸ばせる利益機会を自ら捨てているようなものでした。
つまり、上がるか、下がるかを2分の1で予想はしていたものの、その後のエグジットポイントを考えていなかったので、どうしたらよいかがわからず、当たったら利確、外れたら損切りと単純なことをしていたのです。
それでも、もちろんちょっとずつは増えていきましたが、結局パフォーマンスは月間損益トントンぐらいかあるいは、よくて月利5%ぐらいでした。
しかし、これではいけませんね。
なぜなら、良くて5%なら悪いときはマイナス20%とかもありえるからです。
株でよくあるのが、偶然100万利益を出した後に、必然で700万を損するなどの損「大」利「小」の状態です。
本来は、損「小」利「大」にしなければいけません。
損「小」利「大」とはとても良い言葉で、およそビジネス全てに共通する成功の条件です。
例えばビジネスは、コストを使って、コスト以上の粗利を生み出す活動です。
コストが100万、粗利が200万なら、営業利益は100万です。
損小(100万)利大(200万)なのです。
だから、利益が出ます。
一方ビジネスがあまり上手でない人は、
コスト200万、粗利50万を平気でやってしまいます。
しかし、これでは、損大(200万)利小(50万)で、マイナス150万となります。
つまり、ビジネスであろうと、ギャンブルであろうと、株式投資であろうと、この世でお金を稼ぐ全ての活動は、
損「小」利「大」でなければ、存続できず、最も重要な利益の観点からは、もはやそんなバカな人はビジネスをやる意味がない、と言えるのです。
一方でビジネスにもコストが必要なように、ギャンブルや株式投資にもコストが必要です。
ギャンブルや株で言うコストとは、損切りのことです。
損切りというのは、勝てると見込んだ投資機会が想定とは逆に行った現象ですね。
損切りが出た、だから、ダメな投資家だ、とはなりません。
なぜなら、損切りを出しうる投資をしていなければ、また一方で大幅な利益を出すことも不可能だったからです。
どんな投資の天才も言っていることですが、100%常にいつでも当てることはできない、という真理から言えば、
一定の確率で挑戦の結果が損切りで終わることは、ビジネスで言うところの必要コストと同じなのです。
問題は、失敗を認める時期です。
それが早ければ早いほど、損は小さくなります。
一方で、利益が出た時は、伸ばしきるまで忍耐をする必要があります。
すぐに利益機会を手じまってしまってはいけないのです。
利益は伸ばして、損はすぐ手仕舞えば、損「小」利「大」となります。
ビジネスでは、なるべくコストをかけずに、より大きな粗利を出すことが求められています。
すると、利益が大きく残ります。
なんでもかんでもコストをかけようとする人は、ビジネスをする適格性を欠いているわけです。
さらなるコストをかけるなら、増加コスト以上に回収しなければなりません。
当たり前のことですね。
そして、この当たり前のことを実現するために、プラン、シナリオ、アイディアが必要となります。
これは株でもビジネスでも全く同じです。
例えば、シナリオとはこういうものです。
実行計画:A銘柄に1000万の買いを入れる。
根拠:強い支持線の上で横ばっていて、さらに短期移動平均線を超えるという変化のサインを見つけたため
シナリオ1:想定通り上昇した場合、5%の利益上昇時点で利益確定
根拠:5%上昇時点に中期移動平均線があるためレジスタンスラインとなるため、ここが一旦の天井であるから。
シナリオ2:想定とは逆に、支持線を大きな陰線で割り込んだら損切り
根拠:支持線を売り圧力の強い大陰線で出来高を伴って割り込んだため、ブレイクダウンサインとみなし、さらなる下落可能性が高いため。
シナリオ3:横這いを続けた場合、上昇力がないとみなし、損益トントンか、あるいは若干のプラスないし若干のマイナスで手仕舞いし、別の投資機会のある銘柄へ資金を移動する。
と言った感じです。
ある実行に対して現れる次の結果を見て、シナリオを変える。
もちろん上記の状態では、イメージ的には、7割ぐらいの確率でシナリオ1になるはずです。しかし、2割りぐらいの可能性でシナリオ2になることもありえます。つまり、1を見越して買いを入れても、2や3になる可能性もあるのです。
だから最初からどうなっても良いようにその対処を決めておくというのがシナリオです。
だからこそ、最初にそのシナリオは描かれていなければなりません。
そして、そのシナリオ通りに行動することが求められます。
シナリオ通りにやっていけば、1か月後には大幅な利益を出せるというシナリオが必要なのです。
しかし、勝てるシナリオがあっても、シナリオ通りに行動できない人がいます。
それだと結局シナリオの意味もむなしく、勝てません。
つまりビジネスや投資に勝つためには二つの条件があるのです。
一つは、勝てるシナリオを持っているか?(これすらもない人は論外です。しかし論外であるにもかかわらずシナリオを持たず適当に行動している人ばかりなのです。それが損にしかならないのは当たり前なんです。)
もう一つは、勝てるシナリオ通りに行動しているか?(勝てるシナリオがあっても無視して行動すなら、それはシナリオを持っていない人と同じなのです)
この二つの真実を受け入れて下さい。
適当にやって勝てるのは、ビジネスでも投資でもありえないことです。
宝くじを買って待つマインドとほぼ同じ程度です。
あなたは、ビジネスで勝てるシナリオを持っていますか?
そして、そのシナリオ通りに行動していますか?
成功するためには上記二つの条件があるわけです。
さて、最後になりますが、勝てるシナリオを持っているメリットをお話します。
シナリオを持っている人は、今自分がやっていることが、全体の中でどんな意味を持つのかをわかって行動しています。
そのため、行動にやる気が出るというのが一点。
森を見ながら木を見ている状態です。
そして、もう一つは多少の難儀があっても、そこでやめることはまずないのが二点目のシナリオ保有のメリットです。
なぜなら、シナリオ通りやれば勝てることがわかっていれば多少の難題にあっても継続するモチベーションが続くからです。
そして、3点目のメリットとしては、間違いはすぐに認め早期撤退ができるため、若干のロスを持っても次のチャンスへしっかりと向かえます。
一方、シナリオのない人は、もしかしたらここから上手くいくかもと撤退ができず無駄に時間や資金を塩漬けにします。場合によっては帰ってくるのに相当な時間のかかる被害を受けることもあります。たいていはそこで挫折しマーケットから消えます。
間違いを認められる人は、次のチャンスへ時間もお金も回せます。だから次の機会で上手くいきます。
そして、行動量も多くなるので、知識や経験も一層、貯まっていきます。
そして、最後に4点目のメリットとして、伸びた時に、多少の利益で満足しなくなります。
事業でも投資でも伸びる瞬間に上手く乗れる場合があります。
そんな時にシナリオがある人は、どこまで伸ばすかも考えてあるので、その潮流を大方かっさらえるのですが、シナリオのない人は、意味もなく正しい流れから少しの利益で満足して去っていきます。
それはIT革命に乗って、今もなお2000億円の企業として君臨するサイバーエージェントや、途中3億円ぐらいで売却してしまったIT起業家との差とも言えるかもしれませんね。
これは損切りできないのと同じぐらい間抜けなことです。
せっかく来た勝ちの波でも利を小さくしていたら、損を小さくしていたとしても、全然前に進めない、損益トントンの状態となります。
さらに利も小さくて、損が大きいとなれば、もはやアホです。
しかし、そんなアホになってしまうのが、シナリオやプランを持たない人なんです。
お金が欲しいと思うなら、損「小」利「大」しかないのです。
非常にシンプルです。
そして、損「小」利「大」にするためには勝てるシナリオが必要なのです。
その勝てるのシナリオを描くためには、知識、情報、考える時間が必要なのです。
そのため勉強しましょう、と私はいつも言っています。
もう一度やり方を考え直してみて下さい。
必要なのは、勝てるシナリオとそれ通りに行動できる規律意識なんです。
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